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宮田律の掲示板


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2004年10月12日の演習 投稿者:宮田律
 2004年10月15日(金) 12時33分33秒
   3年生の水越恵さんと宮田が報告した。水越さんは「中東和平の研究」と題して、中東和平の争点になっている主要な問題、難民の帰還問題、エルサレム問題、入植地の建設などについて分析を行った。また、キャンプ・デービッド合意など過去の和平協定の問題点を明らかにした。水越さんは、難民問題、エルサレムの地位に関する交渉、入植地の問題は、国際社会が当事者間の直接協議する場を設け、さらには多国間でも交渉を行う機会を設定するなどの努力が必要であると語る。また、パレスチナ人社会の生活水準向上のために、財政支援やインフラ整備のためのプロジェクト推進が国際社会には求められている。中東和平交渉は、米国の主導によって進められているが、米国の中東政策はイスラエルを支援するという「二重基準」が非難されている。パレスチナ問題はに公平な基準でもって問題解決のための環境づくりが必要だと水越さんは結論づけた。
   宮田は、中東の環境と政治の問題について報告を行った。 中東諸国の環境問題の悪化は、それを放置していたならば、世界の安全を最も損なうファクターにならざるをえない。公的な学校は生徒数の増加によって飽和状態となり、貧困家庭の子弟たちは、イスラムのモスク(寺院)や宗教学校が供給する教育に頼るようになっている。そこで過激なイデオロギーが浸透し、イスラム過激派のメンバーを育てることになった。モスクや宗教学校の教師には正式な資格が必要ではなく、教えられる内容も教師の考えによって決められる。
   また、水問題も国家間の、あるいは国家と地域(特にイスラエルとパレスチナ)の紛争の火種になる可能性がある。十分に水が供給されないという不満足な思いも、中東でイスラム過激派の要因を育てる一つの背景になっていることは間違いない。これらの問題も放置を続ければ、中東や国際社会の重大な不安定要因となっていくことだろう。国際社会は、その安全を確実にする目的からも中東の環境問題に目を向ける必要があることは明らかである。
  


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